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JJ という、空気。「パターソン」 [映画]

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地元に帰ってきて3年半。都内まで通っていた仕事が終わって数ヶ月。
これまで、仕事帰りにあれこれ寄り道して用を足していたことが、
そろそろ地元で開拓しないとならなくなってきました。
時間が出来て、睡眠も人並みにベッドでとれるようになって、「映画、観たいな。」と
思ったら、なんとレンタルビデオ屋さんが無い。
見たかったやつを観るにも、遡り辛い。
そんな時、偶然立ち寄ったショッピングセンターみたいなところで映画のポスターが貼ってあって、
ふら〜と、年間会員になっちゃいました。
その時次回上映で楽しみにしていた、ジム・ジャームッシュ監督の二本を観てきました。

一本は、ニュージャージーのバス運転手さんの1週間を切り取ったお話(フィクション)。
もう一本は、イギー・ポップのバンド the stooges の歴史を追ったドキュメンタリー。

二本立てでは無く、たまたま上映時間が上手くスライド出来たので、
学生の頃のようにぶっ続けで堪能しました。

ジャームッシュと言えば、1980年代のミニシアター・ブームのとき
タイトルくらいは聞いたことあるであろう作品 (「ストレンジャー・ザン・パラダイス」とか「ダウン・バイ・ロー」とかね )で有名ですけど、その後の大メジャー作品時代はわたしの映画貪りブームも枯れていたので、近年の2013年公開のバンパイア映画 が (「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」)とっても観たかったまま、またも数年経ち、
今回「ギミー・デンジャー」で久々爆音共々楽しみたい…との抱き合わせで
ついでに観た「パターソン」が、沁みました。

思えば、「パーマネント・バケーション」もそうだったけど、
日常生活とか、その過ぎ去るなんでもなく終わる儚さとか、「身の回りのの物事に」、
『人はみずからの役割を選ぶことができる』って言ってるジャームッシュに再会して。
そういう息のできる空気を吸いに、深呼吸して帰ってこられる映画という空間をね、
思い出したんですよ、わたし。

今回のきっかけは「ギミー・デンジャー」の最後の方のキーパーソン、ダイナソーJr.のJが
わたしにとっても、the stoogesにとっても、接着剤なんですけど、

ジム・ジャームッシュって監督のまなざしがあると、
この日本の郊外の小さい映画館のシートから立ち上がったわたしが帰っていく日常も
映画の世界のように瑞々しく感じられる魔法。
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この缶バッチは学生の頃、映画の前売り券を買った時、そのシアターで貰ったものだと思います。

そう言えば、映画のパンフレット買ってしまうなんて久しぶりだ。

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『この世界の片隅に』 [映画]

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この映画を見たら、観る前の自分が理解していたと思っていた
想像上の「戦争」惨さは、
曖昧過ぎて、消え失せた。
わたしはただ、恐ろしさの雰囲気だけで充分だ、と目をそらしていた。
(そしてアニメーションでなければ到底わたしは見続けることが出来なかったと思う…)

世界中の生きているその人が、
生きている!と感じられる
最も代え難いものが、もぎ取られるということだ、戦争は。
その痛みを語れる言葉が、焼け焦げてこれ以上見つけられない。



しかし、あの、籠の中は、何なのだろう…?


最後のテロップの所の、アニメーションに救われた。
温かい。


断片的だけれど、感想。






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