新しく生まれ変わる駅には、かつて何十年もみんなを楽しませた小さな桜並木と、
その足元を飾る白い八重水仙の花園があって、
電車を待つホームの片隅から、クリムトの絵のような景色を楽しめていました。
掘り返されて、便利になる駅のお陰で多分随分とバリアフリーにもなるんだろうな…
それは有難いけれど、仕方ないけれど、…淋しいなもう見えない景色。
そんなある日、ふと、駅の生垣。
ああ、この見覚えある八重のナルシス、
もしかしてあの桜の側の…。
ローズマリーの陰、
スノウドロップと一緒に
深緑の草を編んで咲いてた。
秘密の花園。